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2001年冬のある晩、ピンク隊員はブラック隊員に抱っこされていた(その頃には、ブラック隊員を皆でシェアする約束がキチンと出来ていた。)。ブラック隊員はその頃、冬特有の鬱状態になっていた。夜と無く昼と無く、ただ眠り続ける冬眠の日々。
ピンク隊員は、横になっているブラック隊員の羽根を繕い始めた。穴があればバリアで補強し、破れがあれば縫い付けて。
ブラック隊員には、最初は訳が解らなかった。ただ、ピンク隊員がやけに優しいなと思った。すると、ピンク隊員が、ブラック隊員の羽根を丁寧に折り畳み始めた。折り畳みながらこんな事を言う。
「兄たんはね、もう飛ばなくていいんだよ。僕たちが代わりに飛ぶから。」
「飛ぶって治療の事?」
「そう。みんな、兄たんの波動が使えるようになったから、兄たんは飛ばなくていいの。兄たん、今まで力一杯飛んでばっかりいたでしょ?辛かったはずだよ。兄たん一人に飛ばせてばっかりで今までごめんね。」
「ニコラ…!」
ピンク隊員は、ブラック隊員の羽根に空色のリボンをかけ、
「もう無理しなくていいんだよ。」と言う。
ブラック隊員は、嬉しくて嬉しくて、ピンク隊員に何度も礼を言ったのであった。
2003年3/30
◆用語解説◆
羽根
「秘密会議」でも触れているが、人間には羽根が生えている事が多い。肉眼では見えない。第三の目で見るとなんとか見えるという代物だ。ヒーラー系は蝶の羽根、芸術家は鳥の羽根、邪悪な者はコウモリの羽根、と相場が決まっている。 |