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2001年終わり頃、ブラック隊員の友人・ジーコ内山氏は、まだ失恋の痛手から立ち直っていなかった。ハッキリ言って、鬱病と同じ状態だった。
ジーコ氏は、誰がどう贔屓目に見てもこっぴどい目に会っていた。
ジーコ氏の彼女が携帯電話に出ないので、続け様にコールしては切り、つい100回くらいコールしてしまった(しかし、それは一日しかやっていない)。連絡が付かないので直接会いに勤務先に出向くと、彼女は逃げ、ジーコ氏は大勢の弁護士に囲まれ、脅された。挙句に、彼女の勤め先である法律事務所から、「100回もコールする迷惑電話・付きまとい行為は、明らかにストーカー行為だ。」と書かれた手紙が届いたのである。
それでもジーコ氏は、彼女と復縁したかった。
ジーコ氏は持ち前の行動力で、色んな方法を模索した。中でも幸運だったのが、Vシネマの撮影で極めて優れた霊能者T氏と出会った事である。T氏は、霊能で飯を食っているタイプではなく、真面目に仕事をしていたら、第三・第四の目が開き、自然と霊能力が付いて行ったタイプの人物で、大変頼りがいのある人だ。ジーコ氏はT氏に人生相談をした。T氏の答えは明快だった。
「それは、ジーコさんが気の済む事をするしかないでしょう。」
そして、T氏からジーコ氏に、大変な事が打ち明けられた。
「彼女には、桶川事件の被害者がとり憑いている。それで、被害者と同じ行動をとっている。」
ジーコ氏は驚愕した。桶川事件を担当しているのは、彼女の勤めている法律事務所だったのである!
「ブラックさん、そういう訳なんですよ。どうしたらいいんでしょう?」
「解りました。シオリちゃん(=桶川事件被害者)と話してみます。出来るようなら除霊します。」
ブラック隊員は口寄せを試みた。
シオリちゃんは、祟り神になっていた。ブラック隊員は更に、説得を試みた。除霊させてくれるという。
「兄たん!僕たちにやらせて!」ピンク隊員が言う。ブラック隊員は彼らに任せてみた。どのレベルまで除霊出来るか、多少の不安はあったが、仲間を信じなくてどうする。
ピンク・ブルー・イエローの三人が、シオリちゃんに愛の波動を浴びせまくった。そして、存在感の卵の修復もしたようで、シオリちゃんは繭玉に包まれて眠りに落ちた。
シオリちゃんが目覚めたのはその二週間後、
「彼女を助けなきゃ!私が守らないと、悪い奴らが寄って来る!」
目覚めたシオリちゃんはそう言って、除霊戦隊ストレンヂラヴの元を去って行った。多分、彼女の背後霊にでもなったのだろう。
のちに、ジーコ氏には新しい彼女が出来、失恋性鬱病からはすっかり回復したのだった。(元の彼女にはもう興味が無いと言っていた)
2003年3/30
◆用語解説◆
崇り神
恨めしや系の死霊さん。何故か、生きてる人間の口に入りたがる。赤の他人にとりついてまで、生前の恨み・辛みをはらそうと、支離滅裂な破壊的行動をとる。生前の当人と関係無い人たちに平気で祟るという、傍迷惑な思考パターンを持つ一方、説得に応じて使い魔になってくれる場合もある。蛇状の姿をしたザコから、等身大の人間や、巨大なスジコ状態のものまで、サイズは様々。絶望したままで死んだ芸術家などは、存在感の強い祟り神と化す事が多い。
存在感の卵
人間の存在感は卵型をしており、頭から足元までを覆っている。詳細は「秘密会議」で。 |