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2003年3月半ば、大事に育てているシャオロンが、陛下の兵隊さんたちにマワされ、ブラック隊員は怒りに怒った。後で気付くと、ブラック隊員の胸には大きな穴が開いていた。
4月に入り、「そろそろ花見の季節だね。」とブラック隊員が言うと、イエロー隊員は泣きながらこんな事を言う。
「兄様は肋間神経痛で脇が痛くて、大きなお弁当を持てないよお!一升瓶も持てないよお!とてもお花見なんて行けない!」
誰かが昔のお花見の様子でも吹き込んだのであろう。
「シャオロンちゃん、今のお花見はね、重箱のお弁当なんて持って行かないんだよ。」
「だけど…だけど!」
ブラック隊員はシャオロンをとにかく可愛がった。可愛がれば心の傷もふさがると、ブラック隊員は安易に考えていたのである。ところが、時間に余裕のできた時、ブラックがイエロー隊員を電脳スキャンしたら、なんと、イエロー隊員の脳みそが後ろにはみ出しているのである。存在感の卵も穴だらけであった。兵隊さんたちにマワされた時に、深手を負っていたのである。
「シャオロンちゃん、ごめん!一番側にいながら、こんな重症だって気付かなくて!」
ブラック隊員は、イエロー隊員を治療した。虚無脳落ちと存在感の卵の復元を電脳治療法で治した。すると、イエロー隊員は、ブラック隊員の胸の穴に入り、繭玉に包まれて眠りに落ちた。
2003年4/09
◆用語解説◆
電脳スキャン
ブラック隊員の特技。ブラック隊員が目を閉じると、まぶたの内側に3Dモデリングの様な画面が出現する。その画面でクランケの状態を読み取る事を、「電脳スキャン」と言う。
胸の穴
人は、失恋や絶望など、辛い出来事があると、精神的肉体に穴が開く。特に、恋愛系の痛手の場合は、胸や心臓に穴が開く。
存在感の卵
「秘密会議」でも議題になっているが、人間の存在感は卵型をしており、頭から足先までを覆われている。その足首からは無意識の氷山が広がっており、更にそれは無意識の海に浸かっている。
絶望・失恋・その他色々の痛手によって、存在感の卵には穴が開く。最悪の場合、当人の限界を超える力を出してしまうと、第四の目からの波動によって卵が破壊され、人間の中身が流れ出してしまう。
存在感の卵を修復した場合、2週間ばかり繭玉の中で眠り、回復の時を待つ事になる。
電脳治療法
電脳スキャンの能力を使った、ブラック隊員オリジナルの治療法。 |