2008.6.29.




昔、一人の旅僧が所沢村に回って来ました。そしてとある一軒の家に立ち寄り、「のどが渇いて大変困っているので、
どうか水を一杯下さい。」と頼みました。
すると機織りをしていた娘は「それはお困りでしょう。
冷たい水を汲んで来ますから少しお待ち下さい。」と言って出かけましたが、なかなか帰ってきません。
長いこと待っていると、ようやく娘が帰ってきました。「どうもお待たせしました。さあどうぞ沢山おあがり下さい。」と水を差しだしました。
旅僧はいかにも旨そうに飲んで、茶碗を返しながら、「ずいぶん暇がかかりましたが、どうしたわけですか」と尋ねましたところ、
娘は「ここは水が不便で、井戸が遠くの方にあるので水汲みに大変時間がかかります。」と答えました。
そこで旅僧はその水利の不便なのを哀れに思い、持っていた杖で、浅くても良い水の出る井戸の位置を三ケ所指し示して、
どこともなく立ち去りました。そこで土地の人たちが力を合わせてその教えられた場所を掘ると、ニメートル足らずで水か出てきて、
どんなに日照りが続き、ほかの井戸の水が涸れても、この井戸の水は涸れることはありませんでした。
後になって先の旅僧は弘法大師であったことわかり、人々はその恩を忘れないように井戸の近くに祠を作くり弘法大師を祭りました。
そして毎年8月二十日、二十一日にはにぎやかにお祭りが行われています。


お話:故峯岸正雄さん  参考資料:所沢文化財と風土・所沢の伝説 内野 弘

所沢市指定記念物/史跡 三つ井戸 お堂

所沢の民話



故郷所沢の思い出、情報ら何でも書き込んで下さい。
写真もOKです。


ご意見、ご感想をお聞かせ下さい。
File not found.