2008.11.28~2011.10.29.


チョット時間がかかりますが、音声で聞く 所沢の民話:とんぼの宿り木

昔秋津村に、無理なことばかり言って、人たちを困らせていた殿様がいました。
ある秋の日、散歩に出た殿様は家来に「おまえ達あのとんぼが取れるか」と言いました。
家来達は、また無理難題かと思っていたところ、やさしいので「はい、取れます」とすぐに返事をしたら、「ではわしの年齢の数だけ取って参れ」との命令です。
家臣たちは案に相違して、これはまた無理な、とは思ったが命令どおりにしないと、どんな目に会うかわからないので、本気で追い回しました。
小半時(30分)ほどかかったが、多くのとんぼは川を越えて隣の国へ逃げ、捕まえたのは殿様の年齢に一つ足りません。
殿様は大変腹を立て、捕まえたとんぼを一握りに握りつぶし、すぐ近くの日月大明神の祠(ほこら)に向かい「これ祠の主、お前が神々として力があるなら、このとんぼを別の木にして見せろ。
出来なければ祠は取り壊すぞ。
もし出来たら、おれはもう無理は言わない」と言いざま、ハッシとばかり、御神木の欅(けやき)に投げつけました。
すると不思議、欅の木のまたから、榎(えのき)がはえ出しました。
それと同時に、無理殿様は。言葉を話すことが出来なくなり、二度と再び無理難題を言うことが出来なくなってしまいました。
この殿様の住んでいた所は、柳瀬川の北側にある北秋津村であり、とんぼが逃げて行った所は、多摩郡南秋津(現在の東村山市)と言い伝えられています。

お話:故峯岸正雄さん  参考資料:所沢文化財と風土・所沢の伝説 内野 弘






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