GOTH



GOTH  ハードカバー(GOTH リストカット事件)
      文庫版(僕の章 夜の章)

著者 乙一(おついち)

出版社 角川書店/角川文庫

   やるせない、悲惨で、聞いた瞬間に首をつりたくなるよう 
  なエピソードに特別な興味を抱き、常に求める高校生の森野 
  と「僕」。<GOTH>の本性をもつ二人と、その周りで起き 
  る猟奇的な事件を描いたのがこの作品です。        
   この作品はもともと別の短編集に収録されるなかの一つだ 
 ったそうです。ところが担当編集者がキャラを気に入ってし 
 まい、急遽続きを書くことになったそうです。そのためなの 
 か、作品内で6つに分かれています。           
  普通の推理物などと違い、積極的に事件を解決しようとせ 
 ずその事件を眺めるのが基本という、犯人だけでなく主要登 
 場人物も変わっているということで、独特の面白さがありま 
 す。事件が解決していく感覚と、事件が起こっているという 
 これからどうなるかという感覚のといいますか、そんな感覚 
 の違いがあります。もちろん後者がこの作品です。     
  この作品も含め乙一作品は、話の構成も文章も優れている 
 と思います。なんというか才能のある人が書いた文章、とい 
 う雰囲気があります。ただの気のせいかもしれませんが、そ 
 んな気がします。日日日作品(ちーちゃんは悠久の向こう) 
 にも似たような印象を受けたように思います。       
  乙一作品には角川スニーカー文庫から出ているものがある 
 のですが、それらとGOTHは全然作風が違います。ですか 
 ら角川スニーカー文庫の作品を読んで、GOTHも読もうと 
 するのはちょっと危険だと思います。読む場合は心してくだ 
 さい。                         
  この作品は本格ミステリ大賞を受賞するなど、結構評価さ 
 れています。良い文章とはどんなものなのか、気になる人は 
 読んでみても損はしないと思います。そのほか、乙一作品に 
 興味がある人にはおすすめです。             


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