アップサンプリング、アップコンバート、オーバーサンプリング 投稿者:HD 投稿日:2005年 5月 5日(木)09時41分24秒
例えば、
アップサンプリング=44.1KHz->192KHz
アップコンバート=16bit->24bit
オーバーサンプリング=サンンプリング周波数(44.1KHz)を8倍にして、隙間は「空情報=0」
と理解しておりましたが最近、「ハイサンプリング対応FIRデジタルフィルターにより、、CDから読み出されたデジタルオーディオデータを最大1411.2kHz(CD)までアップコンバートを行い、ダイナミック特性とクロックジッターに強いアドバンスドセグメント方式のD/Aコンバーターに入力し、アナログ信号へと変換します。」と言う記述を見かけよく判りません。言葉の定義が変わったしょうか?
古いDACのスペックでは、動作周波数=768*Fs, Fs 44.1KHz : 33.8688MHz というのは判るのですが、最近のもので、オーバーサンプリング32倍、64倍、128倍とか言うのが、Fs=44.1KHz対する倍数ならば、夫々1.4112,
2.8224, 5.6448MHzとなりますから良く判らないのです。
用語 投稿者:JS 投稿日: 5月 5日(木)15時44分57秒
正確な意思疎通を図る上で用語の正確な定義と用法は重要だと思いますが、挙げられている一連の用語の用法は、オーディオ業界という特定の業界で通用している符牒のようなものと理解したほうがよく、その意味であまり教条主義的になる必要もないんでは?
ちなみに後学のために教えていただきたいのですが
< アップサンプリング=44.1KHz->192KHz
アップコンバート=16bit->24bit
オーバーサンプリング=サンンプリング周波数(44.1KHz)を8倍にして、隙間は「空情報=0」>
というのは何に書かれていましたか?
少なくともディジタル信号処理の分野でオーバーサンプリングといえば、サンプリング周波数がいくつであるに関わらず、
・A/D変換時に、最終的なサンプリング周波数よりも高い周波数でサンプリングすること(然るのちにディジタル領域でデシメーションを行なって、最終的に目的のサンプリング周波数のディジタルデータを得ることになる)。
・D/A変換の際インターポレーションを行なってサンプリング周波数を上げること(然るのちにD/A変換することになる)。
・あるいはより単純に、ディジタルデータのサンプリング周波数を上げること(インターポレーションと呼ぶほうがより一般的と思う)。
といった手続きのことを指しているんじゃないでしょうか。
<サンプリング周波数(44.1KHz)を8倍にして、隙間は「空情報=0」>
については、離散・標本化された元データの間に7個の零を詰め、然るのちに22.05 kHzのローパスフィルタをかけるという手続きを行なうことで44.1
kHzでサンプリングされたデータのサンプリング周波数を8倍に上げることができますが
<オーバーサンプリング=サンンプリング周波数(44.1KHz)を8倍にして、隙間は「空情報=0」>
というのは明らかにおかしな定義と思いますね。
また、サンプリング周波数を上げる/下げる仕掛けのことを、インターポレータ/デシメータと呼びますが、分野やその装置(汎用DSPデバイスが使われる場合も、FPGAを使ったりあるいは専用のLSIを設計し専用演算デバイスを作って使う場合も、あるいは汎用計算機上でソフトウェア実装される場合も・根気と時間と馬鹿さ加減が必要ですが人間が紙の上で手計算する場合も:-)により、同じものをアップサンプラ・ダウンサンプラと呼んでいるケースも多々あります。
#なぜか、オーバーサンプラという用語はわりと一般的ですがアンダーサンプラはあまり使われないようです。理由は私の勉強不足ゆえ不明です;-)
ニュアンスが異なるといえば異なるものの、インターポレーション=オーバーサンプリング=アップサンプリングで一向に構わないし実際それで通用している分野が多いと思うんですが。一切の誤解を避け文意を明確にしたければ、"44.1
kHzから192 kHzへ(あるいは32 kHzへ)リサンプリングする"と言っておけば、混乱の恐れはありませんね。
ちなみに、時系列の音声データに対して画像データという違いはありますがディジタル映像機器分野ではアップコンバートとは通常画素数を変更する(すなわち空間周波数を変更する・したがって必然的に動画像を伝送するときのビットレートも変更される)ことを意味するので、混乱することこの上ありません。
分野は異なれど、16 -> 24 bitなど、量子化語長を変更するという手続きをアップコンバートと呼ぶのは私的には違和感を覚えますね。16
bitから24 bitへ再量子化する・量子化語長あるいはビット深度
を変更する、と表現しとけばよいんじゃないかと。
付け足し 投稿者:KT 投稿日: 5月 5日(木)16時45分53秒
JSさんのお話は大変に正確ですが、お読みの方々の誤解をさけるために若干の付け足しをさせて下さい。m(__)m
16 -> 24 bitなど、量子化語長の変更には、二つの場合分けがあります。
一つは、特殊なフィルタリングや相互相関係数を使って、16bit以下を創造する場合。
もう一つ、おそらく文脈から言ってHDさんの仰るそれは、元々16bit の量子化語長がある場合、フィルタリングによって生じる再量子化雑音を避けるために、演算語長を長くして、そのまま出力した場合。後者は、元の16bit以上になった訳では無く、保存するだけです
Re: 付け足し 投稿者:JS 投稿日: 5月 5日(木)17時19分57秒
ああなるほど。
たとえば44.1 kHz/16 bitで離散化・量子化されているディジタルデータのサンプリング周波数を192 kHzへ変換するとき、再量子化雑音の影響を避けるため元の16
bitに再量子化するのではなく24 bitなりで保存する、というお話でしたか。補足ありがとうございます。
ただしあくまでも一般的には、アップコンバート(あるいはアップサンプリング、オーバーサンプリング)とは、サンプリング周波数の変更を意味し、再量子化して量子化語長を変更する操作のことを指すのではないんじゃないかな、ということだけ再確認させてください。
再確認 投稿者:KT 投稿日: 5月 5日(木)18時06分15秒
JSさん
<ただしあくまでも一般的には、アップコンバート(あるいはアップ サンプリング、オーバーサンプリング)とは、サンプリング周波数の変更を意味し、再量子化して量子化語長を変更する操作のことを
> 指すのではないんじゃないかな、ということだけ再確認させてください。>
はい、間違いないと思います。
HD さん:
<最近のもので、オーバーサンプリング32倍、64倍、128倍とか言うのが、Fs =44.1KHz対する倍数ならば、夫々1.4112, 2.8224,
5.6448MHzとなりますから良く判らないのです。>
それこそ、量子化語長との関係が出てきますが、要するにΣΔ変調ですね。簡単に言って、DAC部の語長を短くする、俗に言う 1bit DAC です。そのままぶっちぎれば、勿論
大量の 再量子化雑音が発生しますから、DAC出力からディジタル的な帰還をかけて雑音を高周波によせます。その為に、十分に高い周波数まで Fs を上げる必要があるのです。
Re: 用語 投稿者:HD 投稿日: 5月 5日(木)18時44分36秒
<正確な意思疎通を図る上で用語の正確な定義と用法は重要だと思いますが、 挙げられている一連の用語の用法は、オーディオ業界という特定の業界で通用している符牒のようなものと理解したほうがよく、その意味であまり教条主義的になる必要もないんでは?>
ま、そうなんでしょうが ^^;
<ちなみに後学のために教えていただきたいのですが
<< アップサンプリング=44.1KHz->192KHz, アップコンバート=16bit->24bit, オーバーサンプリング=サンンプリング周波数(44.1KHz)を8倍にして、隙間は「空情報=0」>>
というのは何に書かれていましたか?
特定製品だけについてではない記事で例えば、
http://www.aslgroup.com/dcs/upandover.htm
同じく、例えば
http://recforums.prosoundweb.com/index.php/t/4616/0
等です。
<オーバーサンプリング=サンンプリング周波数(44.1KHz)を8倍にして、隙間は「空情報=0」
というのは明らかにおかしな定義と思いますね。>
Oversampling in the context of the D-A process involves multiplying the sampling frequency by a whole number, typically between 4 and 32, or even higher. For example, in ‘8x oversampling’, CD’s base rate of 4.4.1kHz is raised to 352.8kHz by introducing seven new ‘empty’ samples between the original data samples.
を簡略化しすぎましたか ^^;。
他にも、
http://www.audioholics.com/techtips/specsformats/oversamplingvsupsampling2.php
というのもあります。
アップコンバートと言うのはPCM−>DSDとか広義の意味もあるようですね。
要は、「専門用語らしき言葉」と言うのはメーカ毎、あるいは時によって色々な意味に使ってユーザを混乱させないで欲しいと言いたいだけです。
Re: 再確認 投稿者:HD 投稿日: 5月 6日(金)10時07分57秒
皆様有難う御座いました。 アップコンバートは私の記憶間違いだったようで、紹介しましたサイトでは画像のアップ/ダウンコンバートを議論しているようですね。
以前の記憶を辿ると、「2チャンネル・ピュアーオーディオファンのために、アップコンバート機能を***から継承しました。通常の6チャンネル出力に加えて設けた高品位2 チャンネル出力は、***の先進の技術をベースに、デジタルオーディオデータを24bit 1411.2/1536kHz(44.1/48kHzの32倍)までアップコンバート」と言う製品説明があって混乱しました <m(__)m>。
しかしながら、コンバートなる英語は「変換」を意味するのでもともと広義の言葉ですから技術分野で使いかたが違う様です。
ディジタルでない電気の世界では、
http://www.tepco.co.jp/corp-com/elect-dict/file/ko_016-j.html
実態 投稿者:SS 投稿日: 5月 6日(金)12時36分36秒
はじめまして。用語のほうはかたづいたようですので実態というか実装絡みの話を少々。
0)ゼロ補間/前値補間
これは以下の技術要素のなかの処理の一段階くらいにおもっておくといいとおもいます。
1) FIRによるLPF ---- {アップ|オーバー} x {サンプル|コンバート}
これは結果として、サンプル周波数が上がり、出力語調が伸びちゃいます。でも別に何か元にない情報がふえたわけではありません。fsにへばりついて注目帯域すれすれまで延びてきているイメージ成分を抑圧というか上の方に引き離すのが技術的な目的です。
#名目fsとビット数を増やして消費者を煙に巻くという要素も営業的にはあるでしょう。
2) フィードバックと組み合わせた粗量子化 ----- ΔΣ変調、ΣΔ変調、シェーピング、まるめこれは物理的に有限な量子刻みに、伸びちゃった語調を押し込む工夫です。出力の刻みが荒くなる分を時間軸方向の刻みを細かくして時間平均(注目周波数帯域)でみると元の精度が悪化しないようにします。
3) ディザと組み合わせた粗量子化
これもまあ2)とにたようなものなんですけど、ちょっとちがう来歴と用途とご利益があります。
1)はデジタルからデジタルへの変換、2)と3)はデジタルからデジタル、またはアナログからデジタルへの変換でつかえる技術です。
なお営業用語と、技術用語は同じではありませんから、カタログやメーカー資料だけ読んでいてワケワカになってもなんの不思議もありません。
ということで、用語はともかく何をやっているかを正確に理解することが先決のようです。