「ぷぷぷ〜!!」
『出口!!』
「レーダーに光点!!FTOと魔神は無事だ!!」
「アスコットとラファーガも無事だ。気を感じる」
「だが苦戦してるな。くそっ!!俺も出るべきだった!!」
「焦るな。ジェオはエスクードのことを考えるんだ。これが直ればいけるだろう」
「分かってますって!!」
ジェオは焦る。
いかにランティスや魔法騎士がいるからって3機相手だからだ。
FTOとGTOの二機を相手にして簡単にイーグルは城に入った。
その経験から負ける確率が高いと読んでしまったのである。
『着いた!!』
ジェオはハッチを開け、降りると…
「…は?」
呆然。
「な!!泉なんてどこにもないぞ!!」
見渡す限りそんなものはない。
「GTOの上から見ろ。そうすれば分かる」
「はぁ?」
ジェオはジャンピングでGTOの肩に乗ると…
「はぁぁぁぁ!?」
泉発見!!
「え!?でもさっき!!」
「エテルナは不思議な泉でな。上から見るしかないんだよ」
「じゃぁ周りの鉱物、か…」
「いや、中だ」
「は?」
「エテルナの中に入り、エスクードを取りに行くんだ」
「はぁぁぁぁぁぁぁ!?」
ジェオは飛び降りた。
「ありえねぇ!!こんな薄っぺらい水の中に入れって!?冗談言ってる場合じゃない!!」
「あぁ。だから本当のことしか言ってない」
「…マジ?」
『マジも大マジ』
「ど、どうやって入るんだ…こんなもん…」
「ぷぷぅ!!」
モコナの見本。
「同じようにやってみろ」
「ま、マジ?」
『マジ』
「たく…」
ドボンっという音と共に、ジェオが消えた。
「ここは…あの中か…?打ち上げられたのか?」
地面がある。呼吸が出来る。
カッカッカッカッという足音が聞こえる前に気配を察知した。
軍人のクセで小型ビーム銃を構える。
「お前は…!!」
ジェオの前に現れたのは、ありえない人物だった。
「な!!ランティス!!てめぇどうしてここに!?」
だが答えない。更に…
「はっ…ザズ!?それに魔法騎士だと!?」
ジェオは囲まれた。そして…
「…イーグル…てめえもかよ…」
そこには懐かしい笑顔があった。
「何故だ…?てめぇ…生きてたのか?」
だがそれに答えず、レーザーソードを構えた。
「…そういうことかよ」
ジェオは覚悟を決めた。
ザズは銃で、他は全員剣で自分を襲ってくる。
「くっ!!てめぇら!!ふざけんじゃねぇぞ!!」
防ぐのと逃げるのが精一杯。
傷つけないために、攻撃は一切していない。
「…いや、ふざけてるのは俺の方か…」
ジェオは死を決めようとした。
「ぐっ!!がは!!ゴボ…ぐわ!!」
突き、斬り、銃弾…ジェオの体は酷く出血している。
だが、それでも攻撃をしようとはしない。
「ふ…」
なぜ死を決めたか…
「結局、こうなるってことだったんだなぁ、なぁ、相棒」
イーグルの突きつけるレーザーソードを目の前にして、笑みを浮かべた。
「やれやれ…」
どっかから声がする。だが、この声は知っている。
「あ!?」
目の前の人間を見るが、声など発していない。
「ジェオともあろう者が、本物と偽者の区別もつかないなんて」
その声は、確かに目の前のイーグルから発されていない。
頭に直に響くのだ。
「てめぇ…どういうことだ?」
「そういうことですよ。もし彼等が本物なら、ジェオを襲うと思いますか?」
「…かも知れねぇな。今回の戦争は俺の責任だ」
「…ふざけるのもいい加減にしてください」
口調が変わった。かなり怒っているらしい。
「あ?」
「本当にそうなら、ジェオはセフィーロに入った時点で殺されています」
「運が良いだけだろ」
「そうかも知れませんね。でも、そんな人たちを僕は仲間だとは思わない」
「…」
「もう一度言います。僕らの仲間は、仲間を裏切るようなことをしますか?」
「…しねぇな」
「今ジェオの目の前にいるのは僕も含めて、本物に見えますか?」
「…いや、見えねぇな」
「では、思いっきりどうぞ」
「分かったよ。たく…」
ジェオは銃火器を全て装備した。
「終わりだ!!偽者軍団め!!」
一斉射撃。
ランティスやザズ、魔法騎士達、そしてイーグルは消滅した。
「な…!!なんだありゃぁ…」
イーグル達の幻影が一つになり、そして透明なガラスみたいなものが出てきた。
「ま、まさかこれが…」
「エスクードですよ」
「!!」
後ろを振り返った。そこにはイーグルがいる。
「な!!てめぇ!!」
ガトリングガンを構えるが…
「やれやれ、本当に本物と偽者の区別もつかなくなったんですねぇ」
「…う…そ…だろ…」
「ほら、ちゃんと足もありますよ」
「そんなことはどうでも良い!!俺が知ってるイーグルは!!」
「コクピットユニットが後方に吹っ飛んだ、と言えば良いでしょうか?」
「は?」
「あの時、デボネアに殺されたんだと思っていました。でも、僕の眼には遠ざかるFTOや魔神たちしか見えませんでした」
「…じゃぁ何か?たまたまここの泉に落ちたとでも言いたいのか?」
「でしょうね。さて、僕もエスクードを持ってるんです。さっさと出ましょう」
「一つ訊いて良いか?」
「はい?」
「お前、誰の偽者と戦ったんだ?」
「…ランティスとヒカル、それにジェオとザズです」
「俺は…さっきぶっ放したが、いい気分じゃねぇな…」
「…僕もですよ。偽者でも、あそこまで同じ形だと、ね」
「で、どうやって出るんだ?」
「さぁ。念じれば良いんでしょうか?」
「お、おいおい…」
泉の外。光たちが懸念していたビームはまだ来る気配がない。
だがクレフとフェリオは気を引き締め、ジェオを待った。
泉が眩しく光り、ついにその時が来た。
『な!!』
泉から出てきたのは、ジェオだけではない。
なんと光の言ったとおり、三人出てきたのだ。
しかも、何一つ外れていない。懐かしいにも程がある人たちが。
「う…そ…」
プレセアが近づく。無理もない。
「生きて…いたの…?」
涙を流し、喜びを隠せない。
クレフにとっては、その二人とも良く知っている。
「お…お前達…」
フェリオは一人は知っているが、もう一人は写真でしか見た事がない。
バッとプレセアの方を見たが、言葉が出ない。
モコナも驚きの余り一瞬めきょっとなりかけた。
二人のことを知ってるわけではないが…
『お久しぶりです。導師クレフ』
クレフが感じた気は、2年前と一緒。
「アルシオーネ…!!イーグル・ビジョン…!!」