「ランティス!!」
「が…!!」

イーグルを倒し、残るは光だけだった。
その光はランティスの水系の魔法で弱らせた。
はずだった。

だが、ランティスの右胸をエスクードが貫いていた。
本物の光は偽者を見た。

「…!!」
泣いていた。
イーグルが殺されたからか。
ランティスを殺すからか。
いずれにせよ、泣いていた。

「く…」
動けなかった。
下手に動けば出血多量どころか身は真っ二つだ。
今は刃が抜ける事を待つしかない。

やがて刃が抜けた。

「傷治癒体」
傷は塞いだ。
血は戻らないが。

「稲妻召来!!」
ランティスが反撃に出る。
偽者の光はエスクードを地面に刺し、避雷針とした。

そこを突く。

「!!」
光は目を瞑る事が多かった。
偽者の光の胸を貫く刃。

グラッとランティスが倒れた。

「ランティス!!ランティス!!しっかりして!!」
抱えようにも抱えられない。
触れられない。


突如二つの死骸が光りを放ち、一つになった。
そして、赤いエスクードが光の手の中に。

「エスクード…?」
しっかと握りると、それをランティスに持たせることにした。


「…ヒカル…?」
半ば意識を失いかけていた男が呟いた。

「ランティス…!?見えるのか!?私が見えるのか!?」
「…感じる」
それは光がエスクードを手渡した瞬間の事だった。





『ヒカル!!』
バッと全員が見た。

「ん…ここは…?」
「光、もしかして」
「ランティスさんの夢を見ました?」
風の言葉にようやくハッとした。

「そうだ!!ランティスがいたんだ!!」
だがもういない。

「そ…そうか…夢…だったんだ…」
全身の力が抜けた。

(でも…触れた)
思い出すだけで嬉しかった。

「ヒカル」
クレフが声をかける。

「分かってる。話すよ」





ランティスは泉の上にいた。
右手にはエスクードを握って。
異世界の少女の手の感触と共に。

「よっ」
フェリオがいた。
てか、彼は動けなかっただけだが。

「王子…」
「取れたんだな」
「あぁ」

チラっと倒れてる二人を見た。

「いつ起きるか分からないんだ」
「…じきだ」
「そうか」

「ランティス」
「ん?」
「気分、どうだ?」
「…別に」
「俺は…かなり悪い」
「寝た方がいい」
「そういう意味じゃない。俺は…フウを…斬った…」
「…王子の言う通りだった」
「やはりヒカルか」
「…あぁ」
それだけではないが、フェリオとは面識のない人間のことを挙げても意味がないと判断。
親友と戦ったのは初めてではない。


やがて

「ん…ん!?」
リームはガバっと起きた。

「こ、ここは!?そうだあいつ!!」
「氷使いか?だったらランティスが撃退してくれたぜ」
「フェリオ…ランティス?」
「あぁ。あいつがそうだ」
フェリオが指さす方向を見た。

「お前が…助けてくれたのか。ありがとう」
「助けたのは王子だ」
「え?」
「俺がいなくても王子は奴を倒せる」

そして

「ん…」
アスコットも目を覚ました。

「…あ!!ランティスは!?」
と言う傍にいる。

「…成功…した…?」
「あぁ」
「良かったぁ〜…」
ホォ〜…と胸を撫で下ろす。

「行くぞ」
ランティスはアスコットの手を引っ張り、起こした。





『イーグル(さん)が…!?』
ざわっとなった。

「二人を相手にしたの!?」
「フェリオの時は私一人でしたのに!!」
「アスコットもそうよ!!」
ん?となる一同。

「どの魔獣だったのだ?」
クレフ、トドメ。
海、もう戻れない。

こうして、結局は白状せざるを得なかった。
そして

『やっぱり』
皆思ってたことだった。

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