クレフは書類の束を見る。
それは申請書だったり提案書だったり報告書だったり。
それに目を通したことをサインをして確認とするが、実は二人分のスペースがある。
それはクレフのサインスペースと、フェリオのサインスペース。
だけどそのフェリオが今は居ない。代わりにラファーガがサインをする。

「済まないなラファーガ」
「いえ…こちらこそ申し訳ございません」
彼は元々戦闘専門。事務関係などは苦手なので、フェリオよりも遅くなってしまう。

「多いやっちゃなぁ〜」
カルディナは書類の仕分け。
まさか日本の郵便局みたいに自動選別方式ではない。
全部人間が仕分けないといけないのだ。

(特殊手当ては出るんやろなぁ〜…)
せっせせっせと働くカルディナだった。

本来ならば王子とアスコットもいるし、プレセアも居る。
だがランティスと共に異世界に消えた人間…。
そして寝不足に襲われた人間…。
仲間はフォローしあうものだが、確実に負担は大きかった。



海が落ち着きを取り戻し、ようやく移動できる事になった。
彼女の中の"闇"に不安を覚えながらだったが。

カーン…!!と金属同士がぶつかり合う音が聞こえた。

「何だ!?」
「剣の音!?」
「行きましょう!!」





カプセル、正直ダルい。
景色も見飽きてきたし、何よりもする事が無い。
修行なんかしようものならカプセルが一瞬で蒸発する。
フェリオも寝る事にし、アスコットとプレーリーも昼寝をすることに。
モコナはランティスの胸の上でお昼寝中…


なんだよこの…なんとも説明のしようが無い状態は…。


ド〜ンとランティスとフェリオが堂々と寝てるもんだから狭い。
アスコットとプレーリーは横になれず、座ったまま頭を下げていた。
テーブル等のもたれられるものがないので起きれば確実に…。

これは今はまだ平和な証拠であろう。
もし荒れていれば飛行可能な魔物に襲われている。それも強力な。
セフィーロに到着したばかりの魔法騎士と大した差がない。
ただ、同じようなペースで進んでいればやがて"最終戦"は荒地だが…。

でも今は襲われないみたいだし、食料も宿泊もモコナがいれば考える必要が無い。
今他にいるとすれば、せいぜいプレーリーが武器を製造するための資材が必要な程度。

それでもセカイアは徐々にだが平和を崩壊させてきている。
今のようなのんびりとした気分はあまり味わっている時間はもうほとんど無い。
リュビとメルビルを"救う"方法も見出さなければいけない。
見つかりそうにない答えを探さないといけない。
それも、できるだけ早く。
そうでなければメルビルと対峙する前にセカイアがなくなっているのかもしれない。
だが答えが見つからぬまま挑めば、それは異世界の少女達と同じ結果を招いてしまう。

でも絶対、今はそんなこと考えてない…よな!?
爽快な風の中を軽快にカプセルは飛んでいく。
どんな夢を見ているのかはご想像にお任せしよう。





光達が音を頼りに走ってきたのは、鍛錬場。
そこではタータの姿があった。
そしてそこにいたのは…タトラではない。

『タータ!!ジェオ!!』
「ん?おぉヒカル達か」
「どうしたんだ?」
二人とも大粒の汗をかいている。

タトラは実はその脇でお茶を飲んでいた。


「なぁんだ、そういうことだったのか」
魔法騎士はタトラが出したお茶を飲んでいる。
でもどっから出てきたんだろう…。

「でも意外だったわ。タータとジェオが稽古をしてるなんて」
「わ、私だって別に好きでやってるわけじゃない!!」
タータ、顔がちょっと赤い。

「た、ただ姉様がやってみろと言ったからだなぁ」
「え?だってぇ〜」
姉様、何か嬉しそうに言いたそう。

「ねぇ」
「ねぇ、じゃな〜い!!」
『?』
何がなにやらの魔法騎士達。
首を傾げて呆然としている。

「で、どうなの?ジェオの腕は」
「ん…まぁまぁだな」
お茶を一杯。
するとジェオがムッときたらしい。

「俺の全力はあんなもんじゃねぇからな」
「そりゃそうだろう。こっちだって全力には程遠いんだ」
二人は視線がバチバチ言っていた。

でも実は…

ジェオ:実は思いきり本気で全力
タータ:実はひや汗だらだらもんの全力だった
それをアッサリと見抜いているタトラは、クスクスと笑っていた。

「ここで勝負をつけても良いぞ」
「興味ねぇよ」
『え?』
思わずズッコケそうになった一同。

「俺はお前なんかと張り合っても意味がねぇ」
「なんだとぉー!!」
"なんか"扱いに頭にきてる。

「俺が目指すのはただ一人だ」
「誰なんだ?」
光が興味津々。

「イーグルに決まってるだろ」
『イーグルを!?』
「まぁ…な」
ちょっと照れちゃってますジェオ。

「おーいジェオ!!」
ザズが走ってきた。

「定期点検完了。ほいリスト」
「おぅ」
ジェオが書類に目を通す。
そしてサラサラッとサインをした。

「ご苦労様」
「で、勝負してたんだろ?どうなったんだ?」
ザズまでこの話。

「たく…お前もかよ」
「だって気になるじゃん」
「勝負はついてないわよ」
タトラが教えてあげた。

「二人とも実力が拮抗しちゃってて、もうそれこそお互いに本気だったのよ」
「あや?何が本気なのじゃ?」
『アスカ(さん)!!』
いったいどっから登場したんだこの人は…。





「…」
ムクッと起き上がったプレーリー。

「あイッタ…」
首がかなり、ね。

「…」
彼女はセカイアを見た。

「本当に…このセカイアが崩れるの…?」
未だに信じられぬ、穏やかな景色。

【運営会社「パラダイムシフト」サービス】

無料ホームページ   携帯ホームページ   無料ホームページ作成   レンタルサーバー   ブログ   ホテル   アンドロイド   評判   Timesell   格安国際電話   宿泊料金比較