「ん?」
「ウミ…」
チゼータの二人が部屋に戻ると、ベッドには先客がいた。

「そこは私の場所だぞ」
「もう寝ちゃってるわ。起こしたら可哀想よ」
ぷ〜と頬を膨らますタータ。

「じゃぁ4人で寝るとするかの」
「はぁ!?無理に決まってるやないか!!」
「シ〜…!!」
タトラ、指でタータを制止…じゃ、ない。
もはや手全体。

「ウミが起きちゃうわ」
「ンン(でも)!!」



「海ちゃん…」
「海さん…」
廊下で二人、壁にもたれていた。





夜の砂漠。

「…まず真っ先に狙われるの」
「俺たちじゃねぇか…」
今更気付く今日この頃。

「まぁそれはそれで良いんだけど…」
「それにしても」
『寝付くの早!!』
ランティスは爆睡していた。
モコナはランティスの腕の中にいる。

『絶対気に入ってるよ(な)』
「ま…うだうだ考えていてもしょうがない。寝ようぜ」
「そうだね」





「ウミ…どうかした?」
彼は心配そうに伺った。
夢の中の彼女は沈んでいた。

「なんでも…ないわよ…。…なんで毎晩毎晩…私の夢に出てくるの…?」
「え?」
アスコットにはそれが信じられなかった。

「僕が…ウミの夢に…?…僕の夢なのに…?」
「え…?」



「そうか…プレセアとウミが…」
「どうすれば良いのでしょうか…」
「俺に言われてもなぁ…というか、俺って凄いのかもな」
「え?」
「二人の女が男を巡って争うなんて夢で言われるってことは、俺は無意識のうちにそんなことを考えているってことだろ」



「どうしよう…ランティス…」
「……」
答えてくれなかった。

「このままじゃ…海ちゃんとプレセアが…」
光は泣きそうな声で言った。
彼女にとって、二人の仲が戻らないなど、耐えられないものだった。

「導師は」
ランティスがようやく言葉を発した。

「多分言わない」
「え…?」
「悲しみを増やさぬためにも、想いを打ち明けるような事はしないだろう」
「じゃぁ…ランティスは知ってるのか!?クレフが誰を好きなのかを!!」
「……」
「教えてくれ!!クレフは誰が好きなんだ!?」
「言う必要は無い」
「どうしてだ!?」
「想いの届かなかった者はどうなる?」
「!?」
「ヒカルはどういう目でその者を見る…?」
「……」



「アスコットの夢…!?何言ってるの?これは…」
「僕がセカイアで見てる夢だと思うけど…」
「え?でも…」
海は混乱してきた。
そして、真っ先に思いついたのは一つだった。

「夢が…繋がってる…?」
「え!?」
その答えにアスコットは驚きを隠せなかった。

「そういえば…あなた達がセカイアで何をしていたのかがまるで日記のように夢で見るの」
「だからそれは僕の夢だから…」
「でも私は見てるの!!」
聞こうともしない彼に怒鳴りつけた。
アスコットは耳を塞ぐので精一杯だったが…。

「で、でもさ」
アスコットが反論。

「僕はウミ達が何をしてたかなんて夢で見ないよ」
「え?」
「フェリオやランティスからもそんな話を聞いたことが無いよ」



「フェリオ…?」
「カルディナに聞いた事があるが、女同士の戦いって恐いらしいな」
「……」
「そして…アスコットから聞いてたよ。ウミの想いは、な…」
「でも…」
「プレセアと競合する羽目になってしまった。まぁ…俺は今はそれどころではないけどな」
「あ…」
「俺は今そんな事に構っている暇は無いんだ。どうやってリュビを救うのか、をまだ思いついてすらないんだ」
「フェリオ…」
確かに彼にとっては伝説の事が最重要事項だ。
魔法騎士の悲劇を繰り返さないためにも、そして自分達と同じ思いをさせない為にも。
ここで親友の争いの相談をしてしまっては彼の"邪魔"でしかなくなる。
風は夢の中で、自分達だけでどうにかしないといけない、と感じた。



「私は…どうすれば良いんだ…?」
光は逃げたくても逃げられないと分かっていた。

「俺には分からない」
そういうとランティスは光に顔を近づけた。

「すまない」
「え…?」
「俺では…お前の力になれない」
彼の言葉に、光は首を横に振った。

「私こそ…ごめん…ランティスはセカイアの伝説で大変なのに…」
「……」
「私の悩みなんかに比べれば、ランティスの悩みの方が全然大きいのに」
「いや」
彼は否定した。

「お前にとってその悩みは、小さくないのだろう」
「……」
ランティスは彼女に触れようとした。
だが、いつものように触れる事が出来なかった。
二人は切なさを感じ、何も言えなくなった。




「何、してるんですか?」
NSXの中で下仕官の声が聞こえた。

「なぁに…ちょっとな」
「しかし…コマンダーは仮眠の時間でしょう」
「まぁそうなんだがな…、夕方にふてくされて寝ちまったからな」
苦笑いをするジェオ。

「じゃぁ、ちょっくら行ってくらぁ」
「はい、これ」
「……」
何かのリスト。それは魔物の現在地。

朝が始まる前に、GTOは静かに飛んでいった。

【運営会社「パラダイムシフト」サービス】

無料ホームページ   携帯ホームページ   無料ホームページ作成   レンタルサーバー   ブログ   ホテル   アンドロイド   評判   Timesell   格安国際電話   宿泊料金比較